空き家倒壊の責任は誰が負う?トラブルを避ける対策方法とは

日本では、少子高齢化の影響もあり年々空き家が増えています。
総務省が令和6年4月に公表した令和5年住宅・土地統計調査住宅数概数集計結果によると、2018年から2023年にかけて51万戸増加。
空き家の数と比例し、その管理に悩む人も増加傾向にある状況です。
しかし、空き家の管理を行わずに放置する人も少なくありません。
その結果、老朽化などで倒壊するケースも増えてきています。
この際、空き家の倒壊により近隣住民等へ被害が出た場合は、誰が責任を負うのでしょうか?
何も知らなければ、実はあなたが責任を負うかもしれません。
本記事では、空き家が倒壊した場合の責任は誰が負うのかについて解説していきます。
ただ放置するのは危険なので、対策を知って講じておきましょう。
目次
空き家が倒壊したら責任は誰が負う?
空き家が倒壊して近隣住民や通行人、隣接する建物等に被害が出た場合は、民法717条に基づき空き家の占有者が責任を負うことになります。
占有者とは、他人が所有している空き家を自分の物のように使用している人のことです。
例えば、あなたが親族の空き家を相続し、賃貸物件として貸していれば、賃借人に責任が発生します。
しかし、放置しているケースでは、所有者であるあなたに対して責任が発生するということです。
加えて、占有者が存在しない空き家が倒壊した場合、その所有者に責任が発生するので、あらかじめ覚えておきましょう。
所有する空き家が知らず知らずのうちに倒壊し、近隣住民や通行人等に被害をもたらすこともあります。
その場合、数千万円〜数億円単位の損害賠償請求を受ける可能性があるので、注意が必要です。
空き家倒壊による高額請求を受ける例
空き家にしていても、倒壊するのは先のことだろうと思っていませんか?
その考えから、高額な損害賠償請求に至るケースを例として紹介します。
事例①:外壁材等の落下による男児の死亡事故
空き家を放置していると、老朽化した一部が崩れ落ちることがあります。
その際、男児に当たって死亡事故に発展した例です。
内訳は、以下の通りです。
損害区分 | 損害額 | |
人的損害 | 死亡逸失利益 | 3,400万円 |
慰謝料 | 2,100万円 | |
葬儀費用 | 130万円 | |
合計 | 5,630万円 |
空き家の外壁材が通行人に当たって死亡した場合、第三者への人的な被害と見なされます。
そして、5,000万円以上の損害賠償請求を受けることもあるのです。
自分自身に降りかかるだけならまだしも、他人の命を巻き込んではいけません。
なので、空き家の倒壊はしっかりと対策する必要があります。
事例②:害獣による隣家の被害
先の例は、あまり実感が湧かなかったかもしれません。
そのため、ここでは空き家の倒壊トラブルでは、身近に起こりうる例を紹介します。
空き家を放置していると、シロアリやネズミ等の害獣が発生します。
その影響により、隣家に被害をもたらした場合、数十万円の損害賠償請求を受けることになります。
軽度な被害だった場合、内訳は以下の通りです。
損害区分 | 損害額 | |
物的損害 | シロアリ駆除 | 17万円 |
ネズミ駆除 | 4万円 | |
雑草草刈り | 4万円 | |
合計 | 25万円 |
害獣の発生は、空き家の劣化を急速に早めます。
当然、倒壊のリスクも比例して高くなってしまうのです。
空き家の倒壊を防ぐための解決方法3選
ここまで読んでいると、「空き家を倒壊させないためにはどうすればいいのか…」と考える人もいるのではないでしょうか?
そんな方のため、解決方法を3つ紹介します。
適切な管理を行う
空き家の倒壊を防ぐためには、適切な管理を行うことが重要です。
例えば、木材の劣化スピードを抑えるために、室内環境を整えます。
定期的に窓を開けたり、換気扇を回したままにしたりしましょう。
締め切り状態だと、湿気がこもり、カビやホコリが大量に発生します。
これでは、空き家の壁や床の劣化スピードを速め、倒壊の原因になるのです。
また、シロアリやネズミなどにも注意が必要。
空き家の根本から劣化が始まり、一気に倒壊することも考えられます。
その他にも、水漏れのチェックや草刈りなど、空き家の適切な管理を行うようにしましょう。
管理を第三者へ委託する
頻繁に空き家を訪れるのが難しい人もいるのではないでしょうか?
そんな人は、管理を第三者へ委託するようにしましょう。
空き家の管理を第三者へ委託すれば、自分で管理する必要はありません。
代わりに適切な管理を行ってくれるため、空き家の倒壊を防げます。
委託先として、親族や近隣住民などを思い浮かべる人も多いと思います。
しかし、空き家管理代行サービスを活用したほうが安心です。
空き家管理代行サービス業者へ委託した場合、点検および管理するのはプロ。
倒壊どころか、劣化のリスクを最小限に留められるのです。
空き家を売却する
空き家を活用する予定がない人は、売却も1つの手段として検討してみてはいかがでしょうか?
生まれ育った家など、手放しがたい理由を持っている人も多いと思います。
しかし、空き家の放置は倒壊に繋がり、非常にリスクが高い行為です。
別の人の手に渡れば、新たな形で活用されます。
倒壊しそうな空き家が無くなれば、近所の人たちの安心に繋がるかもしれません。
関連記事:空き家を売りたいときの売却方法と流れ・メリットと注意点
管理に困っている方は空き家ゼロにお任せ
空き家の倒壊により、隣家や通行人に被害を与えた場合は、基本的に所有者が責任を負うことになります。
「家が倒壊するわけがない」と考えている人も多いかもしれません。
しかし、空き家倒壊による損害賠償事例は日本全国で多数発生しているため、管理に関して向き合わなければいけません。
空き家を管理することが難しい人は、ぜひ「空き家ZERO」にお問い合わせください。
あなたの大切な空き家に関して、活用でも売却でもご相談に乗ります。
この記事の監修者

高等学校を卒業後、東京トヨペットに3年間勤務。その後、「お客様の気持ちに寄り添った工事をしたい」という思いから独立をし、1989年にサワ建工株式会社を設立。空き家事業だけではなく、新築工事やリフォーム、不動産業など、人が安心して暮らせる「住」を専門に約30年間、東京・埼玉・千葉を中心に地域に根付いたサービスを展開している。東京都の空き家問題に本格的に取り組むべく、2021年から「あき家ZERO」事業を開始。空き家を何とかしたい、活用したいと考えている人へサービスを提供している。