空き家をトランクルームとして活用する方法・メリットと経営方法

高齢化やその他の事情により発生する空き家は、各地方自治体が対処すべき課題のひとつとして挙げられています。
空き家を居住用に建て直すか、清掃や修繕を行って第三者に貸し出したり売却したりするかで迷うところですが、居住用の物件ではなくトランクルームにするという選択肢もあります。
この記事では、トランクルームの概要と空き家を活用するメリットを中心に紹介します。トランクルーム経営の注意点や経営までの流れも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
目次
トランクルームとは
トランクルームとは、自宅や自室に置けない荷物を収納するために貸し出されるスペースです。
トランクルームとは和製英語で、大手の倉庫会社が海外の倉庫から着想を得て名付けたといわれています。コンテナや倉庫を改装する形式が一般的ですが、一つの空間をパーティションで仕切って貸し出す屋内型のトランクルームも増えています。
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屋内型
屋内型トランクルームは、ビル・マンション・商業施設などの内部に設けられた収納施設です。トランクルームを経営する企業では、倉庫や建物を所有または借り切って1棟すべてをトランクルームにしているところもあります。
コインロッカーほどの小さなスペースから4畳以上のスペースまで、収納する荷物量に合わせて広さが選べます。屋内にあるため雨や風を気にする心配がなく、荷物が濡れたり外気にさらされたりする心配が少ない点がメリットです。
屋外型
屋外型トランクルームは、輸送に使われるコンテナや車庫型のコンテナを横に並べ、それぞれのスペースをレンタルスペースとして貸し出す方法です。
コンテナを設置するスペースが必要ですが、空きスペースさえあれば営業が始められます。屋内型のように建物を借りたり買い取ったりする必要がないため、コストをかけずに営業できる点がメリットです。
月々または年間のレンタル費用が安く抑えられることで、安いトランクルームを探している人のニーズにも合わせられます。
トランクルーム経営の特徴
トランクルーム経営は、空いた土地やビルなどの建物内に収納スペースを設置し、収納場所を貸し出す業態です。
トランクルーム事業者に空き家を貸す「一括借り上げ方式(またはリースバック方式)」と、空き家の所有者が直接利用者と契約し、管理のみをトランクルームの事業者に任せる「業務委託方式(または管理委託方式)」、土地をトランクルーム事業者に貸し出して地代のみを得る「事業用定期借地方式」があります。
【トランクルームの経営方法】
経営方法 | 経営方法の詳細 |
自営業方式 | 所有者自身で空き家・土地の活用から運営までを行う |
一括借り上げ方式 | 事業者に空き家などを借り上げてもらい、経営と管理を任せて賃料を得る |
業務委託方式 | 所有者がトランクルームの利用者と契約し、事業者に管理のみを任せて賃料を得る |
事業用定期借地方式 | 所有者が土地を事業者に貸し出して、地代のみを得る |
空き家をトランクルームにする際、建物または倉庫をリフォームして貸し出す方法と、空き家を解体し更地にしてからトランクルームを設置する方法が選べます。
空き家を残すか更地にするかで経営方法の選択肢が変わるため、事業者とよく話し合って方向性を決めていきましょう。
空き家をトランクルームに変えるメリット
空き家を賃貸物件や宿泊施設ではなくトランクルームに変えると、どのようなメリットがあるのでしょうか。
空き家を解体する場合
空き家を解体することで、敷地が活用できるようになります。トランクルーム事業者とも契約しやすく、土地の利便性やトランクルームの品質によっては、オーナーとして地代や賃料を収入として受け取ることができます。
ただし、固定資産税の特例である固定資産税の軽減措置(住宅用地)の適用が受けられなくなるため、課税額は割高になります。空き家の解体にも費用がかかるため、事業をスタートするまでにコストがかかります。
しかし、一定の広さの土地があればトランクルームとして新たな土地活用が可能になるため、業務委託方式や事業用定期借地方式が選択肢に入ってくるでしょう。
空き家のまま活用する場合
空き家をそのまま活用する場合、空き家を解体して新たに建物を設置する必要はありませんが、トランクルームとしての堅牢性やセキュリティを備えていなければなりません。
老朽化した建物をそのまま使用しても、セキュリティ性や温度・湿度管理を行っていなければ借り手がつきにくいことに注意が必要です。
空き家の設備投資が可能であれば一括借り上げ方式が、自身で事業を営む場合は業務委託方式が選択できます。
関連記事:更地の固定資産税はなぜ高い?税金の計算方法と軽減のための対策方法
空き家をトランクルームとして活用する場合の注意点
空き家をトランクルームとして活用する際、節税効果の低さや集客性、経営方法が異なります。節税効果や集客、経営方法に関する注意点を確認していきましょう。
節税効果が低い
トランクルームは居住用の建物ではなく、「事業用の建築物(事業用建物)」の扱いです。固定資産税の軽減措置(住宅用地)からは外れ、固定資産税は通常の課税率となるため注意が必要です。
空き家をトランクルームに改装したり、空き家を解体してトランクルームを設置したりする方法はいずれも事業にあたるため、居住用の建物に比べて節税効果は低くなります。
集客に苦労する可能性がある
トランクルームを設置したあとは、広告宣伝を通してサービスを周知していきます。インターネットやCMを活用すれば、遠方の人にもサービスを知ってもらえるため、積極的に活用したいところです。
しかし、トランクルームの場所や設備、他社と比較した際の違いやメリットを打ち出さなければ集客に苦労する可能性があります。
経営方法が業態によって異なる
一括借り上げ方式・業務委託方式・事業用定期借地方式のいずれもトランクルームを経営する方法ですが、空き家の活用やトランクルーム事業者との契約内容など、業態によって経営方法が大きく異なります。
事業を始めてから得られる収入と施設の維持管理に必要な出費も業態によって変わってくるため、トランクルーム事業者とよく話し合いながら方向性を決めましょう。
トランクルーム経営を始める方法
トランクルームを始めるためには、独立開業・フランチャイズへの加盟・サブリース方式で開業する方法の3形態から選べます。それぞれの流れを確認していきましょう。
独立開業する
土地を所有している方であれば、トランクルームの自営業者として独立開業が可能です。
自営業を営む際には、運営にかかわるすべての業務を負うことになります。一定のノウハウが必要ですが、トランクルーム事業者を介さないため仲介のコストは発生しません。
フランチャイズに加盟して開業する
フランチャイズ(FC)経営は、トランクルーム事業者と契約しながら本部に技術やノウハウ、商標権などを扱う権利を与えられ、事業を展開する業態です。
集客は本部でまとめて行うため、それぞれのオーナーが独自に広告宣伝を行う必要はありません。未経験の方でも経営にのりだしやすい方法といえます。
サブリース方式で開業する
サブリース方式は一括借り上げ方式のことで、トランクルーム事業者に空き家を貸して経営・管理を委託する方法です。
たとえば、土地に空き家と倉庫を所有する人が建物をトランクルームに改装し、事業者に借り上げてもらうことで、サブリース契約での経営がスタートします。
利用者の管理や集客は事業者が行い、空室リスクも抑えられる方法です。
空き家をトランクルームに活用して収入を得る
今回は、トランクルーム経営の内容や契約方式、運営方法について紹介しました。
トランクルームの設置には空き家の改装や土地の整地が必要になります。事前にどれだけのコストがかかり、業態や契約方式による費用対効果についてもよく検討しましょう。
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この記事の監修者

高等学校を卒業後、東京トヨペットに3年間勤務。その後、「お客様の気持ちに寄り添った工事をしたい」という思いから独立をし、1989年にサワ建工株式会社を設立。空き家事業だけではなく、新築工事やリフォーム、不動産業など、人が安心して暮らせる「住」を専門に約30年間、東京・埼玉・千葉を中心に地域に根付いたサービスを展開している。東京都の空き家問題に本格的に取り組むべく、2021年から「あき家ZERO」事業を開始。空き家を何とかしたい、活用したいと考えている人へサービスを提供している。