空き家所有者の調べ方と所有者が判明したときの連絡方法について
空き家の所有者がわからないと困っている方に向けて、空き家所有名義を持っている人の調べ方を解説します。
全国に空き家はたくさんありますが、中には「空き家を買いたい」と考える方も少なくありません。
しかし空き家の所有名義を持っている人がわからないケースも。
購入のための交渉をしたいと考えても、所有名義を持っている人がわからなければなすすべがないでしょう。
そこで今回の記事では、空き家所有者の調べ方について解説します。
参考にしていただければ、所有名義を持っている人を確認して本人に連絡が取れるようになるはずです。
目次
空き家の所有者を調べる方法
空き家は所有名義を持っている人が不明であることも少なくありません。
それではどのように調べるべきなのでしょうか?
空き家の所有者の調べ方について見ていきましょう。
調べる方法①:土地・建物の登記情報を取得する
まずは土地や建物の登記情報を取得して調べる方法についてです。
登記情報は法務局にて登記事項証明書を発行してもらえれば取得できます。
証明書には土地名義人の名前と住所が記載されているので、登記情報を取得すれば誰が所有している空き家であるか確認可能です。
登記情報の取得方法は後述しますが、インターネットから確認する方法と、法務局に出向く方法の2つがあります。
いずれにしても所有名義を持っている人の名前や住所がわかる方法です。
もし空き家購入の交渉をしたいと思われているなら、直接連絡が取れるようになるでしょう。
調べる方法②:空き家の近所の方に尋ねる
空き家がある近隣の人に訪ねてみるのも方法のひとつ。
近隣の人であれば、以前誰が住んでいるのか知っている場合があり、ときどき出入りする人を見たりしているかもしれません。
ただし所有名義を持っている人の情報は個人情報であり、勝手に漏らせるものではありません。
詳しい情報は教えてもらえない可能性も高いでしょう。
もし近所の人に尋ねるのであれば、所有名義を持っている人の情報を求めるよりも、ご自身の連絡先を教えると成功率が高くなります。
連絡できるのであれば、連絡先を伝えてほしいと言うと、連絡が取れる可能性が高くなります。
近隣の人に尋ねると、ともすると登記情報を確認しなくても見つかるかもしれません。
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登記情報の確認の仕方
空き家の所有者の調べ方には2種類があります。
しかし確実性が高いのは、登記情報を確認する方法でしょう。
しかし登記情報を確認する機会はそう多くありません。
どのように確認するのか、ご存じない方も多いものです。
登記情報の確認方法は2つあります。
次のどちらか、都合の良い方法で確認してください。
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確認方法①:インターネットで登記情報提供サービスを利用する
登記情報はインターネットで確認できます。
もし空き家の地番と家屋番号がわかるなら、「登記情報提供サービス」にて登記事項の確認が行えます。
地番と家屋番号がわからない場合は、登記所に電話をしてください。
ただしインターネット上では証明書の発行はできません。
証明書が必要な場合は、オンライン登記事項証明書請求を行う必要があります。
しかしオンライン登記事項証明書請求もオンラインでできるため、法務局に行く時間がない方にとっては良い方法です。
確認方法②:法務局へ行く
法務局に行って登記情報を確認する方法もあります。
登記事項要約書や登記事項証明書も取得できるため、簡単に多くの情報が得られるのがメリットです。
また窓口で申告するだけで良いので、インターネットにてご自身で調べるのが大変だと思われる方にも適しています。
ただし登記事項証明書の発行には、1通600円の費用がかかることに注意してください。
法務局に行けば空き家の他人でも閲覧できるため、調べ方としては効率的でしょう。
空き家の所有者が判明した際の連絡方法
調べ方に従って空き家の所有名義を持っている人が判明したら、NTT番号案内で電話番号を確認してください。
NTT番号案内では、住所を伝えれば電話番号を教えてもらえます。
ただし電話に出てもらえないこともあるでしょう。
もし電話で話せないなら、調べた住所宛てに手紙を送る方法があります。
近くに住んでいるのであれば、直接訪ねるのも良い方法です。
もしどうしても連絡がつかなければ、名義人不明の土地となります。
不明となった場合は、所有名義を持っている人として記載されている方の住民票や戸籍を取得しなければなりません。
ほとんどの場合でNTT番号案内を利用すれば連絡が取れるでしょう。
しかしどうしても連絡が取れないなら、司法書士などに相談したほうがスムーズになるはずです。
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登記情報を取得した際の留意事項
登記情報を取得できたとしても、留意する点はあります。
留意事項①:地番と家屋番号を正しく確認すること
まずは地番と家屋番号を正しく確認することが重要です。
もしどちらか片方でも間違っている場合、法務局に出向いても情報はもらえません。
該当する不動産がないとの結論にいたってしまうためです。
地番と家屋番号は正しく確認して、法務局で確認できるようにしましょう。
留意事項②:登記情報が最新とは限らないこと
登記情報は更新されていないこともあります。
法務局で情報を閲覧できたとしても、登記情報が最新のものであるとは限りません。
登記情報に記載されている住所が変わっていたり、すでに亡くなっていたりする可能性もあります。
また登記は義務付けられていないため、所有名義を持っている人自体が変わっていることもあるでしょう。
確実に情報を得るには、登記情報を確認するとともに、近所の人に空き家の情報を尋ねてください。
法務局に行けば登記情報を取得できますが、すべてが現在において正しいわけではないと知っておくことが大切です。
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空き家所有者の調べ方には3種類の方法がある
いかがでしたでしょうか?この記事を読んでいただくことで、空き家所有者の調べ方がご理解いただけたと思います。
インターネットで調べる方法、法務局に出向く方法、近所の人に尋ねる方法と3つの調べ方がありました。
しかし空き家の名義人がわかっても、空き家をどのようにすればよいか分からないこともあるでしょう。
空き家の活用をお考えなら、「あき家ZERO」にお任せください。
この記事の監修者
寺澤 正博
高等学校を卒業後、東京トヨペットに3年間勤務。その後、「お客様の気持ちに寄り添った工事をしたい」という思いから独立をし、1989年にサワ建工株式会社を設立。空き家事業だけではなく、新築工事やリフォーム、不動産業など、人が安心して暮らせる「住」を専門に約30年間、東京・埼玉・千葉を中心に地域に根付いたサービスを展開している。東京都の空き家問題に本格的に取り組むべく、2021年から「あき家ZERO」事業を開始。空き家を何とかしたい、活用したいと考えている人へサービスを提供している。